モーツァルトの医学的解明に向けて(1)日本音楽熟成協会では鳥取大学医学部、深田助教授の進めるモーツァルト楽曲と身体との相関関係を調査する医学研究に参加しています。 音楽熟成による様々な効果は、個人や産業界のさまざまな具体事例によって実証されつつありますが、一方で医学的な見地から捉えた場合、モーツァルトの楽曲が私たちの身体に及ぼす影響は未だ完全に解明されてはいません。 そこで日本音楽熟成協会では鳥取大学医学部の深田美香助教授の進める『環境音楽における事業所の精神的ストレス緩和効果把握研究』に参加協力することで音楽熟成効果の医学的解明に乗り出すことになりました。各調査は平成18年1月末より進められ、現在も進行しています。 この調査研究は、病院内で行う従来の臨床研究とは異なり、実際の各事業所で働く人達を対象として実施されます。モーツァルトの楽曲が身体に与える影響が、現実の職場環境を舞台にして調査される事例は全国でも少なく、より現実的な条件下に基づいたデータ検証が進むものと期待されています。 調査対象企業には、既に音楽熟成を職場に導入して効果を得ている「東京印刷株式会社」と、この度初めて導入する「山陰アシックス工業株式会社」が参加し、それぞれの部署で働く人々を対象に、唾液に含まれるクロモグラニンA(精神性ストレスとの関連が強い)を定期的に測定します。また各自覚症を調査して、精神的ストレスの変動を示す多角的なデータの収集が行われ、そのデータ解析からモーツァルトの楽曲が身体に及ぼす影響を検証します。 今回の調査はプレテストと位置付けられており、一気に音楽熟成の効果が医学的に解明されるものではありませんが、今後も継続的な調査と研究が行われ、それにより明らかになってくるデータは「音楽熟成協会だより」紙面にてご報告させていただく予定です。 日本音楽熟成協会では、このような医学研究が進むことによって、様々な産業に対してより効果的に音楽熟成の適応を計ることができるようになると考えています。 ◆調査要項
モーツァルトの医学的解明に向けて(2)〜中間報告〜疲労度に明らかな差が発生全国的にもあまり類を見ない現実的な就労条件下での研究として注目されてきましたが、このたびの初期調査の結果から、モーツァルトを流している事業所と、そうでない事業所の間では疲労度の蓄積に明らかな差異が生じることが分かりました。本来、就労者の疲労度は朝方が低く、だんだん疲労が蓄積されて夕方の終労時まで上昇していきますが、モーツァルトを流している事業所の就労者は朝から夕方にかけての疲労度の上昇率が低く抑えられるという傾向が顕著に見られました。
■精神性ストレスと関係の深い唾液中のクロモグラニンAの変化
つまり音楽熟成を行うと就労中の疲労が蓄積されにくいということが明らかになったのです。![]()
疲労度の自覚症状ほどの明らかな差は見られないが、音楽熟成を実行している東京印刷の就労者は平均的にクロモグラニンAの度合いが低い。
さらに細密な調査へ今回はまだプレテスト調査という段階で、厳密に音楽熟成の効果の全てを実証するものではありません。今後は、同じ事業所で音楽熟成を導入する前と後とではストレスや疲労度にどのような変化が生じるのか等、より医学的に細密な調査と研究が継続的に進められる予定となっています。日本音楽熟成協会ではこのような医学研究が進むことによって、様々な産業界に対してより効果的に音楽熟成が適応できるようになると考えています。 モーツァルトの医学的解明に向けて(3)このたびは、今まで音楽熟成を行ってない職場環境において新たに音楽熟成を導入し、それまでの状態との比較調査を行いました。すると唾液中に含まれる精神性ストレスと関係の強いクロモグラニンAの分泌が約25%低減され、精神性ストレスを感じにくい環境になっているということが分かりました。このたびの調査前回までの調査では、それぞれの事業所の労働性の類似は可能な限り考慮されるものの、厳密には同一環境の比較調査ではなく、初動調査という目的上においても、ストレス値の差異の全てを音楽熟成の効果に結びつける結論を急ぐものではありませんでした。そこで、このたびの調査では、前回の調査において音楽熟成を行っていない事業所としてご参加をいただいた「山陰アシックス工業(株)」の各部署に、環境音楽として新たにモーツァルトの楽曲を流し、一定期間をおいて再び唾液中に含まれるクロモグラニンA(精神性ストレスと関係の強い)を採取、測定しました。 すると前回の音楽熟成を実行していない測定時よりクロモグラニンAの値が、約25%低減していることが分かりました。 つまり同じ職場であっても、音楽熟成を行うだけで比較的短期間のうちに精神的ストレスを感じにくい環境に変化することが明らかになったのです。 これは数年間にわたって音楽熟成を実行してきた事業所における唾液中のクロモグラニンA分泌と同等の値で、前回の調査を裏付ける結果となりました。 日本音楽熟成協会では今後も調査を進めて、音楽熟成の効果の医学的実証と、より効果的な産業界への適応に取り組んでまいります。
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